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腎臓 1個しかない
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腎臓というのは、腰の上あたりの位置に、左右に
1個ずつ、合計2個ある大切な臓器です。

 

大切なものを表す言葉で「肝心」という語彙がありますが、
旧字体では「肝腎」と書きましたからね。
肝臓と腎臓のことなんです。
今では、常用外の漢字になっていますが。

 

つまり、それくらい大事な臓器なのです。

 

 

さて、腎臓は何のために2個あるのか。

 

それは大切な臓器だから。
おおざっぱな言い方をすると、1個なくなっても、
大丈夫なように。死なないように2つある、とも言えます。

 

同様に「肺」もそうですが、鼻の穴も2つあります。
風邪などで一つ、鼻の穴が塞がっても、もう1つあるので、
呼吸ができます。

 

酷い風邪で、稀に、両方の鼻が塞がってしまうときも
ありますが、そんなときは口をあければ気道を通じて
呼吸できるようになっています。

 

このように人間の体は、二重にも三重にも
手段が講じられていて、簡単には死なないような構造に。

 

 

じゃあ、もっとも重要な臓器である、脳や心臓は
1個しかないけど、なんで?

 

一個しかない脳や心臓の活動が停止すると、
残念ながら、人間は死ぬことになります。
代替品はありません。

 

 

ですが、幸いなことに腎臓は元々、2つある、
ということです。

 

病気とか、何らかの事情で
腎臓を一つ失っても、死んだりはしません。

 

 

 

ただね。
仮に・・腎臓1つの働きを「100パーセント」とすると、
もともと、腎臓は2つあるわけですから、
その働きは
「100パーセント+100パーセント=200パーセント」なわけです。

 

ところが、腎臓が1個なくなって、1つになってしまう、
ということは、その働きは「100パーセント」だけ、と
従来の機能の半分になってしまいます。

 

 

そうなると絶望かというと、そうではなく・・・なんと!

 

 

人間の体は神秘的というか、凄いと言うか、
1個になってしまった腎臓は、これではいけない、とでも思うのか、
その腎機能をパワーアップさせて
その働きを「100パーセント→150パーセント」
くらいにバージョンアップさせるのだそうです。

 

凄いじゃないですか、腎臓!

 

 

人間の体というものは、本当に
底知れぬ凄さを秘めていて、たとえば・・・
盲目の人が、目が不自由な分、聴覚が人並み以上に発達したり、など
人間の体は、不足している分をなんとか補おうと、
通常以上の働きが開発されるのです。

 

 

ただね。
150パーセント、つまり、機能が50パーセントアップしたとはいえ、
やはり、腎臓が1個になってしまったのですから、
なるべく、腎臓に負担がかからないよう、無理しないほうが
いいと思います。

 

大量に水を飲みすぎる、とかね。
そういうことには、なるべく気をつけた方がいいです。
腎臓は濾過(ろか)などの排泄を担当する、大切な臓器ですから。

 

 

肝臓という臓器も大切な臓器ですが、これはね。
恐ろしく再生力の強い臓器で、まるでトカゲの尻尾切りのように、
欠損しても再生してしまうのです。

 

腎臓も、もし、そうならば、どんなにいいだろう、
とは思うのですが、残念ながら、腎臓は複雑すぎる構造のせいか、
一度、失ってしまうと二度と元には戻りません。

 

iPS細胞が実用化するまでは、ね。

 

 

腎臓というのは、あまりにも複雑すぎる構造ゆえ、
人工に作り出すことは、長年、不可能と言われ続けてきました。

 

ところが、このiPS細胞による再生医療では、
神様の範疇と思われていた、人工的に腎臓を再生させることが
技術的に可能になってきています。

 

 

ただ・・
あまりにも、他にもiPS細胞による再生医療が順番待ちというか、
他の病状を再生する項目が多すぎて、腎臓の臨床が始まるまで、
もう少し時間がかかりそうなのです。

 

早く腎臓を、
iPS細胞による再生医療で実用化して欲しいのですが・・・

 

いったい、どれくらい多くの人が
このiPS細胞の、腎臓の実用化で救われることでしょうね。

 

 

決して、腎臓の再生は夢物語なんかじゃない、ということ。

 

iPS細胞の、腎臓の実用化には
まだ時間がかかっても、それでもね。
腎臓が1個しかない、ということは、決して
“絶望”ではない、ということです。